国税徴収法のすヽめ♯19  差押えられている財産の取り替えて欲しい。。

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今日の論点ですが、昨年の本試験でばっちり出たので、今年に限ってはかなり重要度が低くなると思います。

昨日は、「差押えの解除」を扱いましたが、その解除の場合に、出てくるものが「差押換」です。

「差押換」とは、簡単に言ってしまえば、読んで字のごとく、
「Aの財産が差押えられちゃうと困るから、代わりにBを差押えてください」
というものです。

一番、そのお願いに力がないものが、滞納者自身による請求です。
国税徴収法第79条第2項において「差押を解除できる場合」に、例示されています。

つまり、滞納者が
「それ持っていかれると困っちゃうから、こっちを持って行ってよ」
といっても、税務署側は拒否できるということです。
もちろん受け入れてもいいです。

一方で、税務署側が拒否できない場合があります。
それが「差押を解除しなければならない場合」です。

国税徴収法第49条と第51条1項に、徴収職員に対する努力を要請する規定があります。

簡単にいうと、
①第三者には配慮してね
②相続の場合の滞納については、なるべく相続財産から取り立ててね

というものです。

①は、第三者が占有する財産を差押えるときにも、考慮した国税徴収法の大事な規定です。
②は、お父さんの滞納国税を、相続したので支払うことになった場合に、自分の家屋敷がまず差押えられるのではなくて、まずはお父さんの残した家屋敷を差押えるようにする。
という規定です。

こういう努力が、税務署側にも条文で要請されているので、第三者や相続人からの差押換えの請求については、要件がみたされると断れず、もともと差押えていた財産の差押えも解除しなければならないわけです。

厳密にいうと、第三者の権利保護はもう少し守られていて、
差押換えの請求が却下されたとしても、
「滞納者に財産がなにかしらあるなら、まずそっちをお金に換えてから、自分が関係する財産をお金に換えてください。」
という「換価の申立」ができます。

「他人に迷惑をなるべくかけない」ということは、国税徴収法の根底に流れている概念のようです。

今日は、今年の本試験における重要度が低いということで、少し長めに説明してしまいました。

それでは、今日のまとめの短歌です。

「お願いだ その財産は やめてくれ」
誰が言うかで 聞かないことも

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