国税徴収法のすヽめ#34  銀行が融資の際に租税債権の未納がないことを確認して抵当権をつけたがるのは、こういうことか。

Sponsored Link


さてさて、そろそろ本試験の1か月前になりました。

ラスト1か月頑張ってください。

さてさて、連載の本題に戻りまして、配当順位を決めるうえで、
①国税に必ず優先するもの
②租税間の優先順位

と扱いまして、

③基準日との比較によって優劣が決まる債権
があります。

基準日というのは、昨日まで扱った「法定納期限等」です。

対して、民間の私債権の基準日はいつなのでしょうか?
本試験の問題においては、だいたい「設定登記の日」です。

では、その登記されている権利で、基準日との比較で租税に優先するものにはどんなものがあるのでしょうか?

国税徴収法15条、16条、18条、23条に規定されています。
1.質権又は抵当権
詳しい説明は割愛しますが、なんとなく普通に銀行がお金を貸す際に担保として不動産に設定するものというイメージでいいと思います。

2.不動産賃貸の先取特権等
この名称が、「国税に必ず優先するもの」で紹介した不動産保存の先取特権等とまぎらわしいのですが、

不動産賃貸の先取特権
不動産売買の先取特権といったものは、こちらに属して、

不動産保存の先取特権
不動産工事の先取特権
は国税に必ず優先します。

なんとなくですが、名称からだけの判断になりますが、
不動産業関係は基準日で判断して、
建設業関係(修理だから)は必ず優先する。
と覚えておけば大丈夫だと思います。

3.仮登記
これも仮登記って何という説明はここでは割愛しますが、
本試験における配当計算においては1.と同じだと思って問題ありません。

これらによって担保される債権ついては、基準日である法定納期限等以前に設定されていたら、基本的には、配当計算の時にも国税よりも優先的に配当がもらえます。

なので、銀行は通常お金を貸す際に、
滞納していないか?
きちんと納税をしているか?
ということを確認するわけです。

仮に、1億円の豪邸を持っていて抵当権を銀行が設定したとしても、その人が実は既にお金を借りた時点で1億円の滞納状態にあれば、国税は特になんの担保としての登記をしていなくても、滞納国税を換価の時に抵当権の被担保債権よりも優先的に徴収できてしまいます。

銀行は1円ももらえなくなります。

そうならならいために、貸付の時点で、滞納がないかを確認するわけです。

少し長くなりましたので、今日はここまで。

それでは、今日のまとめの川柳です。

以前には 同日含む 大切だ

国税徴収法の受験生増加、(合格率は10%前後と決まっていますから)ひいては合格者増加のためのこのブログの宣伝として

下記のクリックによろしければご協力ください。

にほんブログ村 資格ブログ 税理士試験へ
にほんブログ村
税理士試験ー替え歌暗記法の紹介ページ

Sponsored Link


シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする