国税徴収法のすヽめ#41  譲渡担保権者の物的納税責任

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いよいよ配当計算も終盤戦です。

譲渡担保権者の物的納税責任は国税徴収法の24条に定められています。
譲渡担保権者の物的納税責任は、個人的には理解するのにだいぶ時間がかかったような気がします。

昨日の、担保付き債権が譲渡された場合と同様に、
滞納者の財産ではない財産(他人の財産)
を換価して国税を徴収するパターンです。

やはり、他人の財産を換価するということなので、要件が定められています。
ですから、この要件は覚えましょう。
そしてこのケースの差押、交付要求は、滞納者の財産ではないということで、
通常の差押、交付要求とは要件が違うのでその辺は理解しておきましょう。

とはいえ、概念的には昨日の担保権付き財産が譲渡されたから、
取り分を横取りするというよりも、
通常の担保として、質権や抵当権がついている財産を換価したときに近い概念です。

譲渡担保というのは、担保権を設定するときに、所有権まで譲渡するというものだからです。

実質を重んじる国税としては、
実質的には法定納期限等後に設定された質権や抵当権と同じだから、
同じように取り扱おうとするのは当然のことです。

それで、物的納税責任という表現が用いられています。
譲渡担保財産を所有している譲渡担保権者は、その財産を換価されて、
国税を徴収されてしまうわけですが、滞納国税の納税義務を負っているわけではありません。
たんに、その物だけを犠牲にする責任だけあるので、
物的納税責任と表現されています。

滞納国税があることを調べればわかる上で、
お金を貸してるわけですから、そのぐらいの犠牲は覚悟してね
というわけです。

配当計算をする上で少し順位付に特徴もあるのですが、
少し長くなってしまったので今日はここまで

それでは、今日のまとめの川柳です。

この物を 差し出しゃあとは 無関係

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